MIND - マインド
障がいの有無に関わらず
全ての人が共に生きる当たり前の社会を実現すること

視覚障がい、ブラインドサッカーの経験で学んできたことを伝えていくこと。
・「視覚障がいについて知ってもらうこと」
・「ブラインドサッカーについて知ってもらうこと」
・「挑戦することの大切さ」
・「コミュニケーションの重要性」
・「身近にいる人を大切にすること」
を伝えていきます。
『始めなければ 始まらない』
加藤健人がブラインドサッカーを始めてから大切にしている言葉、それが「始めなければ始まらない」という言葉です。
何か物事を始める前に、できるかできないかを考えてしまい、あきらめたりした経験があるかもしれません。
加藤健人が持っていた障がい者のイメージは「何も出来ない人」でした。

高校生の頃徐々に視力が落ちていく中で、この先何もできないのではないか、勉強・スポーツ・進学や就職、結婚して子供を持つことなど、何もかもが自分にはできないと思っていました。高校を卒業後は家に引きこもり、気持ちはあってもなかなか一歩を踏み出せずにいました。
そんな時に両親から見つけてきてくれたブラインドサッカーと出会いました。

ブラインドサッカーを見学しに行き、体験をしてみると難しかったのですが、チームの人が誘ってくれたことで始めました。
それまで、これから先何も出来ないんじゃないか、自分なんて必要ないんじゃないかと思って生活していた中で、自分を必要としてくれている人がいるんじゃないか、自分の居場所はここなんじゃないかと思うことが出来た、私にとってはこの「誘ってくれた」ことがとても大きいことでした。

ブラインドサッカーを始めてからたくさんの出会いや経験を重ねていく中で「始めなければ始まらない」と思いが強くなっていったと思います。
初めから何でも出来た訳ではありません。たくさん練習をして、試合に出て、ゴールを決めて、日本代表候補に選ばれ、代表になって様々な大会に出られるようになったのです。

実際にやってみてできる事がたくさんあることに気づき、出来なくて「はい、終わり」ではなく、少し工夫してみたらできることもあるんじゃないかと思うのです。家族や友人、先生といった周りの人たちの協力を得てできることも、それでも上手くいかないこともあると思いますが、結果だけでなく、やってみたことが大事なんじゃないかと思うのです。

今、夢や目標がない人でもこれからの出会いや経験でそれらは生まれてきます。
「始めなければ始まらない」の気持ちで進んでいって欲しいと願っています。

企業研修や学校、自治体など多くの場所で視覚障がいやブラインドサッカーを多くの人に知って頂く、そこから学び得る『挑戦すること』『コミュケーションの重要性』『身近な人を大切にすること』を一人でも多くの方に講演やブラインドサッカーの体験を通して伝えていきます。

多様性の社会に近づくために。
コミュニケーションの重要性~

TEDxKioicho
多様性はあなたの近くからはじまる
多様性(ダイバーシティ/diversity)とは「ある集団の中に異なる特徴・特性を持つ人がともに存在すること」です。
人種や国籍、性別、年齢、障がいの有無、宗教、性的指向、価値観などの多様性から、キャリアや経験、職歴、働き方といった職業生活における多様性まで幅広いジャンルで用いられています。

多様性が当たり前の社会になれば、自然と「多様性」という言葉はなくなると思います。
私は視覚に障がいを持っていますが、生まれつき視覚に障がいがあったわけではなく、高校3年生の時に遺伝性の病気で徐々に視力を失い、今は光を感じる程度しかわかりません。

そんな視覚に障がいのある方をぱっと見で視覚障がいがあるかないか、分からないかもしれません。
視覚障がいがある方は、普段は街に出かける際には「白杖」を持って段差や障がい物、階段を確認して歩いています。
皆さんは「白杖」を持っていることで視覚に障がいある人かどうかを認識していると思います。

社会には外見だけでは分からない様々な特徴・特性を持つ人が多くいるのです。
多様性が当たり前の社会に近づくためには、様々な特徴・特性を持つ人それぞれの人生で、多くの違った経験、その人なりに導かれた考え方、そのそれぞれが、それぞれ正解であるということを認めることが必要だと思うのです。
その為に私たちには何が必要かを考える必要があります。
◎コミュニケーションの重要性
私は「見えない人に対して伝える難しさ=コミュニケーションの重要性」をブラインドサッカーから学びました。
2005年からブラインドサッカーを始め、携わってきました。
ブラインドサッカーでは、相手の立場、相手の目線に立ってコミュニケーションを取らなければうまくプレーすることは出来ません。言葉に対して人それぞれ考え方や捉え方が違うからです。
ブラインドサッカーを通して見えない人に伝える事はコミュニケーションの重要性に繋がります。
◎相手の立場に立って伝えること
ポジティブな声掛けの重要性はとても大切です。
見える人にとっては容易なことでも、見えない人にとって見れば暗闇の中にいることの恐怖心や周りの状況が分からない中では難しいのです。
ブラインドサッカーの体験の中で「早くしろよ」や「何で出来ないんだよ」というネガティブな言葉をかけていることがありました。
日常の生活でもこういったネガティブな言葉を見聞きしてはいませんか。
これは見える見えない関係なく、出来ない人に対して下に見ているからです。
もっと「大丈夫だよ」「合っているよ」などポジティブな声掛けが必要ではないでしょうか。
こうした何気ない会話の中で自然と上下関係が生まれてしまっているのです。
会社では上司と部下、学校では先生と生徒、スポーツでは監督と選手、家族や友達同士、障がいがない人と障がいがある人、誰かに何かを伝える時、理解する方にも問題がある場合もあるかもしれませんが、伝える側にも問題があるのではないでしょうか。
何気なく使っている言葉は相手にきちんと伝わっているでしょうか。
簡単であるようで難しいかもしれません。だからこそ相手の立場になって伝えることが大切なのです。
◎身近な人を理解する必要性
私は視覚障がいの理解、多様性の社会の理解だけでなく、もっと身近にいる人の理解を深める必要があるのだと思うのです。
家族や友達、会社の仲間など、相手を理解するためにコミュニケーションが大切なのです。
近くにいる人を理解することが出来なければ、多様性の社会が当たりまえの社会には近づけないと思っています。

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